ポジティブである必要なんてない!ネガティブの意外な効果とは?


「ポジティブであること」は、あたかも正しいことのように思われがちです。

ところが『ネガティブ思考力』という本の著者はこう述べています。

「世の中で成功している人はポジティブな心理傾向を身につけている。だから、ポジティブ思考を身につけて、ネガティブな思考は捨ててしまおう」、そんなポジティブ信仰が猛威を振るっている。だが、実際に世の中で成功している人たちは、決してネガティブな心理傾向を持たないわけではない。(「序章 ポジティブ信仰に戸惑う人たち」より)

つまり、ポジティブ信仰に洗脳され、なんでも楽観的に構えるのがいいわけでなく、本当に大切なのは、自分の未熟さや力不足を認めることである。

あるいは不安を感じ危機感を持つこと。

本来はそれこそが、成功の秘訣であるという考え方です。

では、具体的にネガティブであることはなぜ良いのか?ポジティブの何が悪いのか?

その答えを、2章「ネガティブの効用とポジティブの罠」から探してみましょう。

・ネガティブは記憶を良くする

気分によって記憶能力が変わるなどということは、普通に考えればあり得ない話。

しかしそれでも、気分と記憶能力との間には密接な関係があるようだと著者は記しています。

事実、心理学的な実験によって、ネガティブな気分が記憶の機能を向上させ、判断の誤りを防ぐことが証明されています。

・ネガティブな気分はモチベーションを高める

昨今の研究によれば、ネガティブな気分がモチベーションを高めることがわかっています。

そもそもポジティブな気分の時は気が緩みやすいものです。

しかし、ネガティブな気分の時は切羽詰まったような気持ちになるため、少しでもマシな気分に回復させようと必死になります。

楽しい気分の時のほうが失敗を恐れる傾向があります。

それは、失敗によってせっかくのポジティブな気分が損なわれることを恐れるからです。

つまり、それは失敗を恐れている証拠と見なせます。

・ネガティブは対人関係を良くする

「ネガティブな気分が対人関係を良好にする」と言われても、今ひとつピンと来ないかもしれません。

どう考えても、ポジティブな方が対人関係がうまくいきそうですよね。

この種の研究でいわれているのは、ネガティブな気分の時の慎重さが対人関係上でメリットをもたらすということです。

対してポジティブな気分は、ラフだったり、あるいは強引な接し方につながるからです。

つまり、ネガティブな気分の時は慎重な心構えになり、相手の気持ちを考えて、自分のものの言い方で嫌な感じを与えないように調整しようとするため、対人関係がうまくいきやすいということです。

・能力の低い人ほど自己過信しやすい

なぜか、できない人の方が自信満々で、できる人の方が謙虚で自信がなさそうに見えたりするものです。

これは「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれています。

すなわち、能力の低い人ほど自分の能力を過大評価し、能力の高い人ほど自分の能力を過小評価する傾向のことです。

できない人は楽観的で現状に満足しますが、悲観的な人は現状に満足せずまだまだ力不足と思います。

いってみれば、それがさらなる成長の原動力になるという好循環になるということなのです。

ポジティブであれば良いというわけでなく、ポジティブ信仰にハマるのは危険で成長を阻害する面もあるということです。

程度の差こそあれ、確かに僕たちは著者の言う「ポジティブ信仰」に毒されているのかもしれません。

あなたはどうですか? ポジティブですか? ネガティブですか?



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